2007年11月16日

「着信拒否」機能使えばいいのに… [ 映画の話 ]



【注意】
このエントリーは現在劇場公開中の「恋空」に関するものです。
ストーリーに関しては笑い死にしてしまいますので思い出させないでください(推定)。



修行するぞ!

修行するぞ!

修行するぞ!


 やっぱりね、のんべんだらりんと生活していたのでわいけませんよ。人間社会と同様、動物の生活もそう甘くわないとゆーことお時には思い知らないといけません(規定)。
 TOHOシネマズサービスデー。3作連チャンのトリを飾るのはひぐま史上でも有数の難行荒行苦行となった作品。「恋空」

 ストーリーについてわマジメに書くのがあまりに莫迦莫迦しいのでテキトーに流します。
 女子高生がチンピラ風情な同級生と最悪の出会いをするわけですよ。最初はその野郎のことをすっげぇ嫌って避けるんだけれど少しづつ惹かれていって付き合うわけですよ。平気でHもするわけですよ。でもその野郎の元カノの嫉妬で強姦されるわけですよ。変な噂流されてめっちゃ傷つくわけですよ。でもカレシがやっさし〜く守ってくれて嬉しいのですよ。ほいでもってまたHしたら着床成功でガキ孕んぢまうわけですよ。当然親は怒るわけですよ。でも本人たち的には産みたいわけですよ。カレシはガッコ辞めて働くとまでヌカすわけですよ。でも元カノの更なる逆襲に遭ってガキ流産しちまうわけですよ。その命日がよりによってクリスマスイブで、毎年お祈りしようなってことになるわけですよ。ところがそれからカレシが急によそよそしくなっていってガッコにもあまり来なかったりとかになっちまって「別れよう」とか言い出すわけですよ。カノジョ的にはイヤなわけですよ。でも友達との合コンで大学生の包容力のあるオトコと知り合って付き合いだすわけですよ。そのオトコと一緒の大学にも受かってキャンパスライフでブイブイ言わすわけですよ。そして何度目かのイブの日なわけですよ。別れてもその日だけは2人にとってこの世に生まれてくるはずだった子供の命日ですからお祈りに来るわけですよ。でも元カレが来なくてその友人(同級生)がいてて「実はなぁ」ってことになるわけですよ。ほいでよせばいいのに焼けぼっくりに火がついて入院している元カレのところに行ってまうわけですよ。つかの間の幸せを掴んだと思ったら運命には逆らえずにカレは逝ってまうわけですよ。カレはカノジョにとっては「川みたいな人」だったと言われたわけですけれど、カレ本人的には「空になりたい。いつでもお前を見ていたいから」とかヌかすわけですよ。だから1人残されたカノジョは「私は今でも空に恋をしています」なワケですよ。わかる?OK?

 …よく頑張ったよ>オレ。
 もちろん主演の美嘉(どうやら原作者自身の姿)が新垣結衣じゃなかったらハナっからこんな小便臭い作品はパスだったんだけれどね。相手役のヒロに三浦春馬。この間「ネガティブハッピー・チェーンソーエッヂ」で見たばかり。普通に金…ってゆーか、ほとんど白い髪で登場。途中ちょっとだけ「娘さんを幸せにして見せます!」なところだけ黒くしてます。そりゃそーだ、いくらなんでも(笑)。
 後半途中から登場して、決定的なシュートを放つなどそれなりの印象を残したものの試合終了を待たずにベンチに下げられたFWみたいな役だったのが大学生の優役の小出恵介。美嘉の両親に「なんでもない」高橋ジョージと浅野ゆう子。そーいえばジョージさん自身も三船美佳と…(自粛)。

 で、感想でございます。
 散々書いたように相当に覚悟を決めて、滝に打たれて身を清め(嘘)、身の回りの財産や借金の整理もして(嘘)、思い残すことなくシートに付いておりましたので、とりあえずこうして生き永らえていることについて神に感謝したいと思います(笑)。
 そう予想していたほど酷くはなかったってのが正直な感想です。ま、充分ふつーに駄作なんですが(笑)。まず尺長すぎ。詰め込みすぎ。やり過ぎ。同じようなシーンが何度も出てきてくどすぎ。同じようなシーンの作り方までもが同じで工夫がなさすぎ(図書室のカットとか必ず“命日”は雪が降っているとか)。

 ってゆーか、ご多分に漏れず今回もまたしてもケータイ小説が原作ですからね。無論読んではいませんが、もし映画とほぼ同じ内容であるならば、今まで散々指摘してきたこの分野の悪いところが全部出ていると言い切ってもいいくらいなまでに、ひたすら稚拙で深みのない行き当たりばったりの思いつきで成り行き任せに書いただけのまったくもって唾棄に値する大駄作です。
 主人公の周りで次々とあり得ないくらいの悲しい事件が起こって次から次へと不幸に見舞われるなんてぇのはもう常套手段ですからこっちも慣れたモンですが(しかしそのやり口を肯定しているわけじゃない)、今回新たに指摘できるケータイ小説の許しがたい特徴をひとつ挙げますと、最初と最後に大人になった主人公が出てきて、物語の大筋はすべて主人公の回想、つまり過去のこととして描かれているということです。無論、単純にそういう構成の仕方をすべて否定するわけではありません。でもね、「私の悲しい思い出聞いてチョーダイ」「あの頃は若すぎたの。許してネ」みたいな作りははっきり言って癪に障る。考えてみたら「天使がくれたもの」もモロそうだったし、「きみにしか聞こえない」でもちょっと変化球ではあるものの未来の主人公が出てきたりするでしょ。ケータイ作家ってのは現在進行形の物語を書けないのでしょうかね?創作・創造という行為に対して真摯に取り組まず、どこかしくじりを恐れてか「昔の自分を振り返ってみただけの作品なんですよ」と逃げ道を作っているとしか思えないんですけれど。
 ってゆーか、今回の「恋空」の場合、最初と最後に成人したガッキーが出てきた時点を2007年の現在とすると、最も遡った高校1年のシーンは2000年あたりということになり、高校生が四六時中ケータイをいじる時期には少し早いんじゃねぇのって気がします。と、すると最初のシーンはむしろ未来を描いているってことになるのかな。

 原作者とか、ターゲットにしている客層がまだ年端も行かないコドモなのはまだいい。しかし製作者側やカネを集めたり出資したりする連中は大のオトナだろうが…。よくも恥ずかしげも臆面もなくこんな作品に手を染めることができるものだなと、怒りや呆れを通り越してもはや感心してしまいますよ実際。そろそろ今年度の映画賞が話題になる時期ですが、たぶんこれ「文春きいちご賞」決まりじゃないですかね。

 あえて良かった点を探すとやっぱり小出恵介。彼が出てきてからはそれまでグダグダでいい加減にしてほしかった話が少し締まってきます。結局ヒロは天に昇ってしまうのですけれど、オレ的にはその後にもう一度優の元で美嘉が立ち直っていく…すべてを忘れ去ることなんかできないんだけれど、優がいて、友がいて、家族がいて、過去があって今があり、未来へ向かって顔を上げて生きていこう…と、ゆーような物語が好きなんですよね。青春の蹉跌をひとつひとつ乗り越えて生きるとは何か、人生とは何なのかを彼女なりに見つめて成長していく姿があればこんな酷評なんかしないのに、なぁんか適当なところでブツリと切って「これがワタシの生き様でした」って感じで持って来られてもねぇ…。もうちょっと小出をうまく使ってほしかったですね。
 ま、あとはいろいろと「小技」で琴線に触れる部分もないことはなかったのですけれど、総合的に評価したらオマケで☆2つがせいぜいですね。ガッキーは確かに素敵だし、現時点の彼女の精一杯を出したと思うからその分を加味したってことで。

 繰り返しですがこの日はTOHOシネマズは全作品全回千円ポッキリで見られますので、ひぐまの見た夕方の回はほぼ7〜8割の座席が埋まりました。その大半が女子高生のグループおよび高校生同士のカップル。冗談ではなくひぐまの前後左右を、青春まっ只中でかつ将来的に環境破壊と年金問題で重い苦労をするに違いないおにーちゃんおねーちゃんたちで囲まれました。で、当然のように上映中からあちこちでグスグス泣く様子が受け取れ、終映後に客電が灯ると前の椅子に崩れるようにしてKOされて泣きじゃくっている子もいまして、ひぐま的にはこれ以上ないほどの居心地の悪い状態になっちまったわけです。これも修行だ(確定)。
 で、よせばいいのにエスカレーターを降りるとき(これが2階分を一気に降りるので長い)、すぐ隣りに来た3人組の女子高生に「どうでしたか?」とついうっかり聞いてしまったのですよ。もちろんふつーに「何このオッサン?」「しかも熊?」な視線を送られましたので咄嗟に「あ、ボクの娘がね、出てるんですよ。ちょっとしか映りませんでしたけれど」と大嘘をつきました(爆)。すると一気に彼女たちの警戒警報が解除されまして「すっごく良かったです!」とかレスが返ってまいりました。ひぐまわデフォルトで嘘つきです。仕様です(認定)。

Posted by ひぐま at 2007年11月16日 | コメント(2) | Trackback(0)



TrackBack

この記事の TrackBack Ping-URL :
http://higuma2.blogtribe.org/tbinterface.php/f2858b36879cc5fc9d8e9925cba3044f



■ NO TITLE
>もちろんふつーに「何このオッサン?」「しかも熊?」な視線を送られ

最近柳原某を見たりキャンキャンなぞを読んで気がついたのですが、この時期のジャリって、同世代だけでつるむことが唯一最大価値かと思うんです。自分と「けーたい小説泣けるよね」とか「その服かわいいかわいい」と言い合える仲間がほしいだけというか。
実際同世代間だけで通じる暗号のようなボキャブラリとか属性というかアイテムを持っていて、その一つがケータイ小説なんだろうかと思うんですよ。で、こうも同じ話なのに「わかるわかる」と同世代で確認しあうことが重要であって、ならばストーリーもほったらかしでいいのかとも思うんですよ。
ただ、おいらの青春期を考えると、こんな無駄に濃密な人間関係というか空気(メールを5分以内に返してくれないと苛めるような)はどこにもなかったはずだぞという首を傾げる事態がうーむですが。
さいとー@横浜 (2007-11-18 21:57:25)


■ 苦行の爪あと
レスが遅くなりましてすんまそん(^^;;;
正直に言って今の若い衆の目に何が映っていて、何を彼ら彼女らが考えているのかなんてぇことは皆目わかりません。それだけトシを取ったってことですが(泣)。
救いは「天くれ」の時にも書きましたけれど、何かに感動して涙を流す感性までは失われているわけではないってことぐらいですかね(苦笑)。
それにしても…本当に辛い修行でした。マジで(^^;;;
ひぐま@遅レス (2007-11-26 22:01:04)

名前 :
タイトル :
URL :
コメント :